その水平線は機能する?チャートに引くラインは線ではなくゾーンで考える

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FXの戦い方

チャート上に水平線を引いている方は多いと思いますが、

何本も引いている方もいれば、数本しか引いていない方もいます。

引き方の基準も、直近の高(安)値であったり、過去に反発したレートであったりと様々です。

上手に水平線を活用できるトレーダーは、

  • 水平線にタッチしたから反転を狙ってエントリーした
  • 水平線をブレイクしたからエントリーした

など、水平線を目安にして戦い、狙い通りに利益を出すことができます。

一方、未熟なトレーダーは同じく水平線を活用しているものの、思うように勝てないことの方が多いのではないでしょうか。

  • 反発を狙ってエントリーしたのに、あっさりブレイクしてしまった
水平線をブレイク
反発を狙うも即ブレイクで失敗
  • ブレイクしたのでエントリーしたらすぐに戻ってきて反対方向に伸びていった
ブレイクするも伸びずに全戻し

といった経験をしたことがある方は、

そもそも、あまり意味のないところに水平線を引いている可能性があります。

そこで今回は、チャート上でしっかり反応する水平線を引くためのポイントについてお伝えします。

特に、理論から入る勉強好きな方や几帳面な性格の方の場合、

水平線の扱いで苦労しているイメージが多いので、記事を最後まで読んでいただいて

日々のチャート分析や環境認識に役立てていただければ幸いです。


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そもそも、水平線とは?

チャート上のある価格を基準にして、水平に引いたラインのこと

読んで字のごとくとはこのことですね。

ただ、FXにおける水平線ではその価格に引いた意味を持たせる必要があります。

意味とは、その水平線で値動きが止まるかどうかです。

線を引いたものの、ローソク足に素通りされる水平線では引く意味がありません。

チャートを見にくくしてしまうため、かえって邪魔になります。

なぜ水平線を引くのか

チャート分析の結果を視覚的に見やすくするのが一番の理由です。

何も引いていないチャート(画像出典:TradingView)
水平線を引いたチャート(画像出典:TradingView)

過去にレジスタンスラインやサポートラインとなった価格帯は、

後になってもその役割を果たすことが多々あります。

過去の水平線を忘れないといった意味合いにもなります。

また、レジサポ転換が起きた場合でも、同じ線が活躍してくれます。

水平線を引く基準は?

ヒゲと実体それぞれから引く

ヒゲを基準に水平線を引くのか、実体を基準に水平線を引くのか迷う

ローソク足チャートを活用している場合、

ヒゲを基準に水平線を引くのか実体を基準にして水平線を引くのか判断に迷うところです。

個人的な結論としては、上位足(月足~日足ぐらいまで)はヒゲも実体も両方引いた方がいいです。

1時間足では実体でも、4時間足だとただのヒゲになるなど、

時間軸によって、ヒゲにも実体にもなり得るので、

トレンドがより優先される上位足ではヒゲと実体の両方で引いた方がいいです。

上位足の水平線はヒゲと実体の両方に引く

ヒゲは、足の確定までにその価格まで伸びたものの、

確定前に実体部分まで押し戻されてしまった時に発生します。

また、ヒゲが長ければ長いほど反対勢力(買いなら売り、売りなら買い)の圧力が強いということになります。

視点を変えると、ヒゲの先端から実体までの距離は、

相場参加者が強く意識している価格帯と言えます。

イメージはゴムの膜

水平線に対して、硬い壁のようなイメージを持っている方がいますが、

リアルなチャートでは、引いていた水平線を少し超えてレンジになったり、

一度深く沈み込んだ(突き上げた)ものの、反対方向に勢いよく跳ね返っていくことが多々あります。

(行って来いやダマしと呼ばれています。)

なので、水平線は柔らかいゴムの膜のようなイメージを持ってみて下さい。

弾力があるので、跳ね返るし、突き破った時は急降下(急上昇)します。

ラインではなくゾーンとして捉える

ヒゲと実体の間に存在する、伸縮自在のゴムの膜の存在を理解していただいたと思います。

この買い勢力、売り勢力両方の相場参加者が意識する価格帯を、

ぱっと見て判断するためには、

一本の細い直線ではなく、太い価格帯(ゾーン)として捉える必要があります。

価格帯として意識される

水平線を活用するトレーダー全員が同じ場所にラインを引ければ、

そのラインは有効に機能し、細い直線でもピンポイントでのエントリーに使うことが可能ですが、

  • トレードスタイルによって監視している時間軸がバラバラ
  • モニターに表示しているチャートの範囲が様々
  • 取引プラットフォーム(会社)によってレートが微妙に異なる

などと言った理由により、引き方が人によって若干違うため、

反応を示す価格が微妙に異なります。

実際のところ、細い1本の水平線の場合、目安程度にしか使えません。

同じところに引けるラインがあるとすれば、

「100円」や「100円50銭」、「110円」など、

俗にキリ番と呼ばれる各通貨の具体的な価格だけです。

上位足から引いていく

トレンドはより上位足が優勢になります。

そのため、上位足でサポートやレジスタンスになっている価格帯は、下位足でも強い反応があります。

ちなみに、暴落なんかが起こった際には下位足の水平線はほぼ機能せず、

月足や週足の水平線が機能します。

上位足の水平線を太くする

そこでおすすめの方法として試していただきたいのは、

上位足の水平線をMT4やMT5、TradingViewの描写機能を使って、

ものすごく太くするということ。

線を太くするだけで、下位足に視点を落とした時に

水平線を価格ではなく、分厚い価格帯としてより意識することができます。

また、抜ける可能性も反発する可能性もある先行き不透明ゾーンとして認識できるので、

ここからレンジ相場になりそうだな・・・など、

その後のトレードに向けた準備が可能となります。

まとめ

リアルなトレードにおいて、自分で引いたラインがピンポイントで機能することは稀です。

機能する水平線の引き方を覚えると言うよりは、

上位足で意識されている重要な価格帯をしっかりと認識できているかが肝心です。

ですが、上位足で意識される価格帯には幅があります。

その幅を下位足のチャート上に反映させることができれば、

ブレイクや反転前にツッコミで飛び乗ってエントリーするなどの

無駄なエントリーを減らすことに繋がります。

そして、その幅こそがチャート上に引くべき真の水平線と言えます。

ただただ、直線を引っ張るだけの簡単なお仕事のように見えて、

実は判断に迷う水平線ですが、

価格帯として意識するだけでトレードの成績が大きく変わると思われます。

自分の水平線に自信がない方や、

なんとなく水平線を引いていた方はぜひ取り入れてみて下さい。

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